PMC(ピーエムシー:貴金属粘土)

「PMC」は「Precious Metal Clay」(貴金属粘土)の略で、PMCシルバーは1991年に三菱マテリアルが世界で初めて開発した、粘土状に加工した純銀素材です。
「純銀の微粉末」と「バインダー(つなぎ)」と「水」でできた粘土状なので、子供の頃に遊んだ粘土細工の感覚で自由に造形し、乾燥させたあと、電気炉や簡易焼成器具などを使って焼成すれば、水分が蒸発、バインダーが燃えてなくなり99.9%PUREな純銀アクセサリーができるのです。

PMCは、今まで特殊な知識と熟練が必要だった貴金属ジュエリー製作を、一般の方でも自宅で手軽にできるようにしたとても画期的な新素材なのです。

PMCは、三菱マテリアルが世界各国で特許登録している商品でアメリカ、ヨーロッパでも販売されています。だから、使い易くて純度も確実。安心してお使いいただけます。
また、現在日本にメーカーが2社あり、全て日本で製造され世界中に輸出されている、日本固有の貴金属素材です。

*特許登録番号  日本 2694782号他  米国 5328775号他

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PMC(貴金属粘土)の種類

PMCシルバー(純銀粘土)

現在販売されているPMCシルバーは「PMC3」という名前で「粘土タイプ」、のり状の「ペーストタイプ」、注射器に入った「シリンジタイプ」があります。紙のように扱える「PMCシルバーシート」もあります。
通常使用されているPMCは、PMCシルバーが殆どを占めています。

PMCスターリング(925粘土)

焼成するとスターリングシルバー(SV925)になる銀粘土。強度、光沢はシリーズ中最高です。焼成は炭を使った「還元焼成」になります。繊細な作品や、販売作品向きのPMCです。

PMC22Kゴールド(金粘土)

焼成すると22金(K22)になる粘土です。そのままで作品を作ると弱いので、純銀粘土の作品に部分使いをして利用します。
焼成温度は900℃で10分です。

オーラ22(22金ペースト)

22金のペーストタイプです。銀の表面や白磁にも22金をコートできます。作品の油分を完全に落とした状態または、焼成直後の結晶体に筆や竹串等で塗り、バーナー、シルバーパン、電気炉で焼成します。

基本製作工程

純銀粘土で形を作り、ドライヤー又は自然乾燥することで水分が蒸発し、高温で焼成する事でバインダーが焼失、銀粉末の焼結が起こり、完全な純銀(純度99.9%)になります。

純銀粘土の特徴

純銀粘土は「粘土状」という特徴を生かして、今までの彫金や鋳金などでは不可能だったデザインも可能になりました。デザインの巾も広がり、アイデアの数だけ作品が生まれます。

中空

紙粘土やパラフィンワックスの外側に「純銀粘土」をかぶせて焼成し、中を空洞に。丸以外の形にしたり、空洞の中に合成石を入れてもOK。

モールド

型に「純銀粘土」を押し込めて作ります。型を自分で作ったり、身の回りにあるものを型にする事もできます。

転写

「ペーストタイプ」を木の葉に塗ってそのまま焼成すると、木の葉型のジュエリーの出来上がり。レースや他の天然素材でもOK。

いぶし

専用のいぶし液を使えば、独特の風合いのいぶし仕上げになります。これは更にガーネットの小石を使ってつや消しにした作品です。